バンクーバーVSトロント 住むならどっち?
カナダ留学や移住をする時どこに住むか慎重になりますよね。カナダは日本と違い土地が非常に大きく都市と呼べる場所もかなり限られてきます、そして都市間の移動はすごく大変なのでできれば定住できるくらいに気持ちで選びたいところです。今回は私たち日本人にとって最も人気のある二都市、バンクーバーとトロント、どちらが住むのに向いているかカテゴリーごとに紹介していきます。
私はカナダに10代の終わりごろから住んでいて、バンクーバー、カルガリー、トロント、ナナイモと様々な土地に住んできました。今回はその経験による考察をもとに行っていきます。
バンクーバーVSトロント どちらが適している?
バンクーバーはどんな街?
バンクーバーは人口約60万人のBritish Columbia州で最も大きい都市です。都市ではあるものの海やビーチ、山などの自然が近いためアウトドアが好きな人が集まる街で、ライフバランスを重視したスローライフを堪能できます。
トロントはどんな街?
トロントはおよそ300万人とカナダの中でも圧倒的な大きさで、学生や若い方が多いだけでなく、ビジネスや仕事の機会も非常に多く、高賃金を求めたり仕事を探す場所として人気です。
面白いことに両方とも違った良さがあり、私個人としても毎年どちらに住むか悩んでいます。てことで少し詳細を見ていきましょう。
気候
トロントとバンクーバーは同じ国なのに離れすぎていて、全く別の国かのような気候の差があります。そのため人によって意見が全く異なりバンクーバーが最高だという人もいれば、カナダで1番悪いという人もいます。
私の住んでいるバンクーバーの気候はまさにマイルドという言葉がぴったりで特に暑い夏もなければカナダから連想する極寒の冬もありません。ただ雨が多い街で、平均で見ると1年の半分は雨です。夏は涼しく、冬は0度を下回ることも少なく雪も少ない日本の大阪や東京のような気候で私たち日本人には比較的住みやすいと思います。
かなり過ごしやすいのですがどうしても雨や曇りと付き合っていかなければならないのがネックです。秋から冬は基本毎日雨か曇りです。
一方トロントは、極端で夏はかなりじめっと暑く、冬はマイナス20度まで落ちることがあるなど、バンクーバーに比べると寒暖差が激しいです。夏に関しては日本に比べるとまだまだ気にするレベルでもありませんが、冬が寒いのが苦手という方には向かないでしょう。しかし雪は100%毎年見ることができます。
建物が寒さに対策されているので家の中は暖かいです。
アクティビティ
バンクーバーに住む人のアクティビティといえばアウトドアがほとんどです。海や、山、湖などの自然が近いことから、夏はカヤックやハイキング、キャンプから冬はスノボーなど全世界のアウトドア好きが集まる街です。
特に夏はみんな外に出てサイクリングやスポーツなど何かしら体を動かすアクティビティが人気ですね。そのためか気持ちバンクーバーの方が筋肉人口が多いです。
ビーチも近いので、ビーチバレーをしたり公園でフリスビーをしたりととりあえず外にいる時間が多くなります。私も夏は寝る時以外は基本外にいましたね。雨が降ればおしゃれなカフェで過ごしたり、古着屋などに出かけるなどもできます。
一方トロントは少し自然が遠いためアクティビティの傾向はよりインドアになります。CNタワーに登ったり、美術館へ行ったり、さらにはスポーツ観戦も人気で、NBAのトロントラプターズやMLBのブルージェイズの本拠地があることからスポーツ観戦にはうってつけです。
店も多く、街も広いのでコーヒー片手にウィンドウショッピングをしたり夏はパティオなどを回るのも楽しいですね。
そしてライブイベントも多く、コンサートの頻度も多いので、充実したシティライフを味わうことができます。
バンクーバーはスポーツや自然などのアウトドアが好きな方にはこれ以上ないくらいおすすめで、トロントはシティライフが好きという方に向いていると言えます。どちらも車があればもっといろんなアクティビティが楽しめます。
ショッピング
ショッピングに関してはトロントはバンクーバーの比ではないくらい店数も多くほとんどの品が手に入ると言えるでしょう。残念ながらバンクーバーはショッピングに向いているとは言えず、大きなモールも2,3つほどしかない上に店もほぼ同じなので、あまりショッピングを楽しむことはできませんね。
デザイナーショップや古着屋は割と充実していますがトロントはさらにその上を行くのでショッピング好きの方はトロント一択です。
レストラン
私たち日本人にとって食文化って実は思っているより大切です。半年住めばわかりますが、最初は日本食なんて食べないなんて思っていてもいつの間にかラーメン屋さん、寿司屋さんに通うことになるのはもう決定事項です。
バンクーバーもトロントもかなり食文化が栄えていて日本食だけでなく、メキシカン、グリークなど様々なレストランがあるので、こちらの二都市であれば、どちらでもそこまで食に苦労することはないでしょう。
しかしバンクーバーとトロントにはちょっとした差があり、それはトロントの方がおいしいレストランが多いのです。もちろん探せばバンクーバーでも美味しい店はたくさんありますが、基本的にお試し感覚のレストランが多い印象です。
トロントは最初に紹介した通り、給料も高く仕事の数も多い、つまりより才を持つものやスキルを上げたい人口が圧倒的に多いのです。(実際に給料や企業のレベルもかなり違います。)
そのためにトロントの方が議論の余地があるものの美味しいレストランが多いです。ただ個人的には中国人はバンクーバーの方が多いので中国レストランはこちらの方がおいしいですね。
ナイトライフ
カナダに留学していたら1度はクラブや夜遊びにはまることもあるでしょう。バーに行ったりパーティに出かけたりとカナダは夜もしっかり楽しめるのですが、実はトロントとバンクーバーで少し変わってきます。
トロントに比べるとバンクーバーはあまり充実しているとは言えません。ダウンタウンも小さいことから週末に夜中まで遊べるところは本当に限りがあるのですが、トロントではそこら中にクラブやバーなど、夜もがっつり楽しめるお店が山ほどあります。
そういったことからトロントは若い人向けの街と紹介されることも多いです。
生活費
生活費は両都市とも本当に高く、家賃で月20万円なんてよくあります。シェアハウスをしてもいいのですが、長く住むのであればやはり自分の場所というのは最低限確保しておきたいところです。
そういったことを考えると、他の都市でもいいかなって考える時は本当によくあります。こちらで私のバンクーバーのリアルな1か月の出費についてまとめているのでぜひ参考にしてみてください。
文化
同じカナダなのに文化が違うの?て思う方もいるでしょう。実は意外と違うのです。特に人とか。
バンクーバーは良くも悪くも移民の街で、暖かい気候、中国系、インド系のコミュニティが大きいことから少し移民の人種が偏りがちです。そして近年ではメキシコやコロンビアなどの国の方も多いです。
文化についでですが面白いことにバンクーバーでは人種ごとに分かれてつるむ傾向が非常に多いです。これは高校のクラスの時点で割と分かれているらしく、人種差別ではなく好みの問題で自らが同じ人種と偏るのです。
一方トロントではよく観察してみると学生のグループに黒人、南米、アジア人、白人と混ざっていることが普通です。トロントには最大のインド系コミュニティがあるにもかかわらず意外とバランスが取れていて、ヨーロッパからの留学生も多いのでよりカナダという感じがします。
そのためバンクーバーでは各々が自国の文化内で生活することが多いのですが、トロントではカナダの文化で生活しているシーンが多いです。
初めての海外、日本人が多い方が安心だなぁという方はバンクーバーをおすすめします。同じ人種の方が多いとそれなりに心強いです。
友達の作りやすさ
少し文化の話の続きになるのですが、バンクーバーは自分のコンフォートゾーン内での生活が主体となっているので、新しい友達を作るのは学校外ではかなり難しいです。フレンドリーな人も多いのですが、フェイクナイス(いい顔をしたがる人)が多く、表面上の交流のみでそれ以上他人へ介入しようとしません。
よく言えば自分のスペースを大切にしている、悪く言えば他人に興味がない人が多いのです。
特にカナダ人の友達を作ろうとするのであれば、自分からコミュニティに参加するなどして積極的に参加する必要があります。こちらの記事にてバンクーバーでおすすめの友達を作る方法となぜ友達が作りづらいかについて紹介しています。
トロントはかなりオープンです、というよりバンクーバー以外の土地ではほとんどの人がオープンマインドで、簡単に友達が作れます。
以前私がトロントのダウンタウンの店で並んでいたら後ろの人がどこから来たの、など色々話しかけてきてくれてその後一緒にコーヒーに行ったり友達を紹介してくれたり、どこか大阪のような雰囲気もありました。
それ以外にもパブで友達と遊んでいたら、ほかのグループが一緒に飲もうと誘ってくれたりと、かなりフレンドリーな印象です。私もかなりフレンドリーなのでトロントぐらいでちょうどでしたが、人によれば迷惑と感じる方も多いことでしょう。
まとめ
バンクーバーとトロント実は思っているよりも違うということが分かったかと思います。ここでバンクーバーがおすすめな人とトロントの方が向いている人について紹介します。該当すればするほど向いているかもしれませんね!
バンクーバーに向いている人
- 自然が好き
- ビーチや海、スノボなどアウトドアが好き
- 雨が気にならない
- 仕事よりもライフバランス派
- 寒いのが苦手
- 自分のスペースはある程度保ちたい
トロントに向いている人
- ショッピングを楽しみたい
- スポーツ観戦やコンサートが好き
- ナイトライフは欠かせない
- 友達をたくさん作りたい
- 大きな街に住みたい
- レストランや街並みを楽しみたい
これらは目安であり、やはり住んでみることが1番かと思います。結局どちらもいいところ過ぎて本当に決めるのが難しいですね。ぜひ渡航先を決める際に参考にしてみてください!