カナダで就職して気づいた、日本とカナダの働き方の違い
私はカナダでCoop留学を経て現地の企業で就職するに至りました。2年ほど働いていてみてカナダで働く人の価値観って日本の方とすごく違っていることに気づきました。最近よく耳にする「海外出稼ぎ」でカナダに来る方も年々増えていっているので、今回は具体的にカナダで働いている人たちはどのような感じなのかを紹介していきます。
カナダの働くことに対しての価値観
1. 最初に3年間働く必要はない
日本で大学を卒業して新卒で入社するとまず耳にするのが、とりあえず3年はとどまるということですが、これはあまりカナダでは見られないことがわかりました。
日本では3年間残ることで学べることもあるし、3年でやっと経歴とみなされると思うのですが、カナダではまず即戦力として雇われるので、その職場があっていなければすぐに仕事を探すのが普通です。
私の職場でも1か月働いて、合わない、給与が低い、など不満があればすぐに新しい会社を見つけて、自分にとって働きやすい職場を探すことを優先します。
よく言えば、自分を大切にしている、悪く言えば忠誠心のかけらもない、と言ったところでしょうか。実際終身雇用という考え自体が廃れてきている以上、会社のために働くのではなく自分のために働くのが普通になってきています。
そうなってくると自分のスキルが磨ける場所、自分に都合のいい場所、雇用者だけでなく働く人にも自由に選ぶ権利があるのです。これはいいことですよね。
ただ個人的に思うのは初めのうちは1年は同じ会社で働くことをおすすめします。なぜなら面接でなぜやめたのか聞かれたときに、早すぎると悪印象を持たれやすいからです。(1年はオッケー)
2. いい意味での実力主義
そして皆さんの想像通り、カナダの会社は実力主義であることが多いです。入って1年でチームのマネージャーになる方もいれば30歳でもまだマネージャーになれない方もいます。
私もカフェで店長を経験したり、初めての会社でも1年でマネージャー、2年で事業部長までたどり着くことができました。仕事内容的に日本では40歳前後でようやく任されるかもしれないレベルの仕事です。
まぁしかし責任が重すぎるのでこれがいいことかは人によるかと思います。実際私はあまり仕事内容の重さに幸せを感じるタイプではないので、軽い仕事で稼げればそれでいいかなと思います。
3. しかしすぐに解雇されることもある
実力主義ということは、実力のない人はすぐに解雇されます。テック系やスタートアップでは30%くらいは1年で解雇されている印象ですね。
もちろん実力だけが原因ではないですが、それでもある程度うまく普段から仕事をこなして立ち回る必要があります。
解雇をできるだけ防ぐためにできることをこちらの記事にてまとめています。
4. 自分のために働いている人が多い
日本の方が普段どのように仕事をしているか定かではありませんが、私が知っている範囲では仕事はしなければいけないものだと思っている方が多い気がします。
しかし私の周りでは仕事は自分のスキルを磨くための物であって将来自分でお金を稼ぐため、仕事を失わないために普段頑張って仕事をしている方が多いです。
そのため会社では自分のスキルを高めるために、合間に記事を呼んだり勉強したり、いろいろ新しいスキルなどを試す人が多いです。そういう方たちは、副業で会社を経営したり、他社のコンサルなど何かしている方が多いです。
5. 様々な意見や価値観が飛び交う
カナダはその文化から様々な移民や文化で構成されています。例えカナダ国籍の人同士でも、親が移民だったりする可能性が非常に高いので、カナダ人はこう考えるだろう、と予測することはまずありません。
そのためにミーティングではそれぞれがみんな意見を持っていて、全く違った価値観から、文化的な意見まで出てくるので日本の会議より時間がかかります。
色々な意見が尊重される一方、決定が遅れる可能性も秘めているので一概にそれがいいとは言えませんが、革新的なことをするとなれば、カナダのような違った意見が集まりやすい国の方が適していると思います。
まとめ
以上が私がカナダで数年働いて気づいた日本との働き方と価値観の違いです。個人的には自分を優先して働くことができるカナダの方が働きやすいものの、日々の努力が必要で、解雇されるかされないかとある程度プレッシャーを感じ続けるのはあまりいいとは言えませんね。
もちろん職場や環境によって変わってくるのですが、大事なのは人生は1度きりなのであまり深く考えずに楽しみつつ働くことですね。